第9回現象数理若手シンポジウム 主旨
 「セルオートマトンは
   現象数理学の武器となりうるか?」

 現象数理学では、現象を記述する数理モデルが根幹にあります。数理モデル化手法の一つであるセルオートマトンは、単純化された局所ルールであっても、その大域的振る舞いは驚くほど豊かであることや、相性の良いコンピューターの計算能力の向上・実用化に伴って、複雑な現象をシミュレーションする強力な武器として様々な研究分野で登場します。
 しかし一方で、セルオートマトンを用いた数理モデルはしばしばオモチャモデルと呼ばれています。その一つの理由として、微分方程式で記述されるモデルでは、微積分という強力な武器があるのに対して、セルオートマトンモデルでは、微積分に変わる解析のための武器に乏しいことが挙げられます。
 そこで、本シンポジウムでは、セルオートマトンという手法を現象のモデル化・解析の武器とするために、応用問題を見据えながら、解析の武器となりうる数学の手法について概観します。

文責:友枝明保(明治大学)