*講演内容*
◆ 青木健一(東京大学)

 青木先生は、まず人類(ホモ・サピエンス)の進化の流れについての概要を紹介した。そして、6万年前ごろに人類に高度な技術革新能力が生まれたのはなぜかという問題を提起した。学習戦略の進化モデルによって、社会学習を行った後に個体学習によって行動を修正する戦略(Social learner explorer)が、社会学習後に移住し、その後個体学習する場合に進化することを示した。次に、文化進化の速度と学習形態の関係について説明した。多対一の学習が行われる場合には文化進化が遅くなり、一対多ではだれが最初に先生になるかによって速くなるか遅くなるかが変わる。これらの結果をもとに、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交替劇について議論した。

文責:中橋渉(明治大学)