*Abstract*
◆ 大下承民(岡山大学)

 ブロックコポリマーは2種の異なるモノマーから成る鎖状の分子である。このブロックコポリマーのミクロ相分離現象を記述する自由境界問題を、1成分の体積比率が小さく、ミクロ相分離が小さい球の集まりになるパラメーター領域で考察する。この小さな球面の集合の時間発展は、ある種の平均場モデルにより記述される。球面の平均体積オーダーの時間スケールでは、粗視化と球面半径の安定化により時間発展が支配され、球面移動はさらに大きい時間スケールでのみ影響を及ぼすことがわかる。つまり、初期の時間スケールにおいては、最初いくつかの粒子が消滅し平均体積が時間とともに増大するが、しだいに平均体積は一定値に近づいていくのである。本講演では、平均体積オーダーの時間スケールにおける平均場モデルを形式展開により説明した後、その厳密導出についてお話する。